2013年8月17日土曜日

[FO] 早春

ten oldさんの本『ten old Fair Isle BOOK vol.2』から2作目。『早春』です。
この作品は、2年前の展示会『もようあそび』コレクションで発表されたベストを配色を変えてデザインされたカーディガンです。

糸玉を並べただけでも、色にわくわくさせられます。


使用糸が在庫にけっこうありました。また、在庫を優先するために空色、こげ茶、ベージュは代替色にしています。

うちのシェットランドヤーンの在庫は、Jamieson'sが多いです。これ以上、在庫を増やさないために、J&Sの糸はできるだけJamieson'sの在庫から代替色を探しています。そんなときに役に立つサイトが『Jamieson & Smith Cross-Reference Charts』というページです。今回も代替色を探すのにお世話になりました。がしかし、完全に色が一致するわけじゃないようです。J&Sは2000年代半ばに、大量の廃番色を出しました。その直前の糸の見本帳を持っているのですが、Jamieson'sの見本帳と突き合わせてみると、「ちょっと違うんじゃない」ということが度々あります。今回、空色は素直にサイトの代替色を使用しましたが、こげ茶は違う!と思い、別の色を選択しました。

今回もデザインは、ラグランスリーブに変更し、ウェストシェイプを入れました。

ラグランの減目は、おしゃれ工房10月号/2001のジップアップカーデ(きゆなはれるさんデザイン)をゲージ変更して利用しています。とは言っても慣れてきたので、たた&たた夫さんの実寸方眼紙にフリーハンドでカーブを描き、減目の線をカクカク書き込んだだけです。ニットだから多少ずれてても大丈夫!と言う大雑把な性格~。ラグランの減目の真ん中には、裏目を一目地色で編んであります。これはEunny Jangさんの『Autumn Rose Pullover』から拝借しました。デザインと共にラグランが伸びにくくなるのかなぁ、と思っています。

勢いよく編んで出来上がりました。




ちょっと寄らないと、柄がよくわからない…。


衿周りは、スティークやW&Tで高低差をつけました。


柄のアップ。こっちの柄の色使いが好き。

前の記事で「またten oldさんに本を出して欲しい」と書きましたが、補足です。本じゃなくて「パターンのみ」の販売でもいいです。キットじゃないと、シェットランドヤーンは、普通の手芸店で販売していないから無理かなぁ。「パターンのみ」の販売なら、外国のニッターさんも買いやすいと思うんだけど。

2013年8月16日金曜日

[FO] 花畑

今年2月のten oldさんの展示会。私が行った日、この『花畑』は入口入ってすぐ右手に展示されていました。
ten oldさんの展示会は日によって作品の展示位置が違うかも…です。2011年の展示会は諸事情により2回見に行ったのですが、作品の展示位置が変更されていました。

2011年の展示会では、snow-snowのベストのキットを注文しました。初めて見るフェアアイルの、ten oldさんの作品の数々。今まで見たフェアアイルとは色合わせも柄の配置もどこか違う作品たち。とても手ぶらで帰れる気持ちではなくなっていたのです。
今回は、展示会に合わせて発売された本を購入し、家へ帰ってからどれを編むかじっくり考えてから決めました。とは言っても前回も今回も会場で一番最初に目を引いた作品を選んだんですけれども。

糸は、全体的にくすんだ落ち着いて色の糸たちです。数色は在庫糸で間に合いました。持ってない色は前作・Marinaで決行したJamieson'sで補給作戦で一緒に注文。送料がかかるので、ある程度の量をまとめて注文しないと割高感があるのです。だから、あと2作品分買ってあります。(汗)

元のデザインは、クルーネックのプルオーバーでした。衿をヘンリーネックに、袖もラグランスリーブに変更。少しだけウェストシェイプも入ってます。
snow-snowを編んでからヘンリーネックブームです。
ラグランスリーブは子供っぽいと感じる時もあるけれど、自分の体形に合っている気がして好きなデザインです。また、フェアアイルはラグランスリーブが合っていると思うのです。見頃と袖2本を脇まで編んでしまい、脇から先は合体して輪編みでぐるぐる編めば、見頃と袖の柄も揃います。伝統的なフェアアイルの編み方をすれば、もたついてしまう脇の下もすっきりします。ただ、一つ問題があります。見頃よりも袖丈を長くする場合、袖をどの模様から始めるのか悩むのです。前作・Marinaは、柄が大きかったので、中途半端に模様を足すことを諦めてリブを長くすることにしたのでした。
そうそう、ヘンリーネック+ラグランスリーブにした理由は、もう一つありました。
『脇の位置 = ヘンリーネックの始まり』
になるようにしたのです。糸替え位置がヘンリーネックのスティークになるように。

見頃も袖も、後からほどける作り目でCO。脇まで編んでからリブを編みました。そのあと、見頃と袖を一緒に編みながら、ラグランの減目。前身頃の衿ぐりは、スティーク使用。後ろ見頃の衿ぐりと袖の終わりには、W&Tで高低差をつけています。

色合わせの楽しさに一気に編み上げました。


うまく色が出ません。


こっちの方が近いかも。
秋に屋外でちびっこカメラマンに撮ってもらおう。

本は、やはり良いですね。
体形に合わせて一回り小さく作ると、キットは糸が余ります。本なら在庫糸も勘案して必要な分だけ糸を買えます。本のきれいな写真を参考にして、アレンジの妄想も広がります。

ten oldさん、次の展示会のときにも本を出して欲しいです。できれば、フェアアイルの柄のパターン本も。2011年の展示会では、会場の隅にかごいっぱいのSwatchがどんっと置いてありました。宝の山です。その一部でも良いので、書物の形になったらいいなぁ。