2013年12月25日水曜日

[FO] Peasy #2

2年前に編んだ初代のPeasy。
使用したピエロさんのアルル中細は、ウェアにしたら取っても取っても毛玉がたくさん出来てしまいました。アルパカ100%の糸は、小物向きでウェアには向かないということだったのでしょうか…?
Peasy自体は、とても素敵なデザイン。お気に入りの糸でもう一枚編むことにしました。

今回の使用糸は、指定糸のRowanのFelted Tweedです。
これまでにこの糸で5作品編みました。太さの割に糸長があり、長く着ても糸の風合いも変わらない糸です。多分、化繊が入っているせいなのだと思います。普段、使用糸は天然繊維のみのものを選びますが、この糸はだけは特別。色もほかにはないラインナップで、特に今回使用したSeafarerという色は、ダークネイビーという表現が一番近いかもしれませんが、それとはちょっと違う素敵な色合いなのです。ツイードも大好きな糸です。そして、Felted Tweedは、ツイードなのに手触りもやさしいのです。

そんな大好きな糸ですが、今回使い切りで!と臨みました。
もう、6着目だし、そろそろ卒業です。(←多分ね…)

トップダウンのデザインで、最初にレース模様を楽しんだ後は、見頃と袖のメリヤス砂漠が続きます。カーディガンのパターンですが、プルオーバーの方が出番が多いので、デザイナーさん他の方々が編んでいる七分袖のプルを参考に編みました。これは、初代のPeasyと同じです。ウェストシェイプは、Kim Hargreavesさんのパターンを参考に適当に増減目。見頃と袖のリブは、ねじり一目ゴム編みになっています。


ボタンは、13mmの黒蝶貝ボタン。
これしか持ってないんじゃない!?と思われそう。実はシャツボタンなのですが、安くて使い勝手が良いので常に在庫しているのは事実です。裏の力ボタンの在庫がなくて、黒1個と透明3個という2色混合になってしまいました。見えないところだからいいんだもん。


COしたのは出産予定日(9月)。
なんだかお腹が定期的に張るなぁと思いながらCO。陣痛室でも編んで、レース模様を7割くらい編んだところでギブアップ。その後は編む時間が取れず放置。寝る前に少しずつ編めるようになってきて、何とか年内に完成できました。大変な時期に編んだので思い出深い一枚…。


着画をタイマーで撮影。頑張ったけど、…な写真。


やっぱPeasyはいいな。
糸が足りず思っていたよりも袖丈が短くなってしまいました。希望の袖丈のPeasyをまた編むかもしれません。次回は、白かな~!?

2013年12月23日月曜日

修繕

3年前に編んだ風工房さんのフェアアイル。このカーディガンは、冬はほぼ毎日普段着として着ていたら、袖口が擦り切れてしまいました。


編んだ時のデータを手書きのメモとして編図を残していたので、スムーズに編みなおすことができました。メモのおかげで、この頃は日本サイズの編み針を使用していたこともすぐにわかりました。同じパターンを二度編むときも前に編んだ時の変更点などメモがあると、出来上がりと完成までのスピードも変わってくるし。メモ重要だな。


きれいに修繕できました。

フェアアイルのときは、二目ゴム編み止めではなく、伏せ止めにしています。シェットランドヤーンで二目ゴム編み止めをすると糸が痩せてしまうので、向いてない気がするのです。糸も細いから伏せ止めでも仕上がりにそれほど不満はないです。

これまで何着か編んでいるten oldの横山さんのフェアアイル。後から解ける作り目で初めて、リブは作り目を解いて後から編みます。その理由の一つに、リブは傷みやすいので修繕がしやすいように、とおっしゃっていました。フェアアイルに限らず、ニットの袖口はこの手順で作った方がいいなと感じました。

2013年12月2日月曜日

[FO] driftwood

夏の終わりに編んだプロジェクトです。

トップダウンのContiguousのデザイン。
前作と同じデザイナーのIsabell Kraemerさんのプロジェクトだったせいもあり、スムーズに編むことができました。衿のカーブがお気に入りの一枚。


前作は、ボーダーの糸替えが目立たないようにする手順を見落としてしまいましたが、今回はちゃんと手順通りに編むことができました。今回はボーダーの幅が細かいパターンだったので、きちんと編めて良かったです。(↓継ぎ目がわかりにくい証拠写真)


前作『on the beach』と同じく、XLサイズで編んで、XSサイズの完成を目指しました。そうしたら、やっぱり衿が少し小さめに完成。でも、このdriftwoodは、前作ほど気になりません。


完成後、水通しを兼ねて洗ったら、やっぱり少し縮みました。ちょっと丈が長すぎたかな、と感じていたので、縮んでラッキー。

手持ちのボタンはこの13mmが最少サイズ。ちょっと大きいけど付けちゃいました。良いボタンが見つかったら付け替えようと思います。(多分このまま…)


久しぶりに着画を撮ったので載せてみます。相方よりちびっこカメラマンの方が上手かも…。


使用糸は、前作『on the beach』と同じAvrilさんのシルクカシミヤです。2着編んで、この糸とっても気に入りました。薄く軽く暖かく仕上がるのです。シンプルなパターンは、得意な糸だと思います。

200gずつ用意して、2着編みました。まだ、それぞれ50gくらい余っています。相方が、自分色のグレーで編んでいるを見て、自分のセーターかと期待していたようです。そのうちまたこの糸で編めるかな。次回(があったら)は、どのくらい縮絨するのか確かめたい。多分、1割くらいだと思うんだけど。

2013年11月28日木曜日

[FO] on the beach

春から初夏にかけて、フェアアイルのニットを5枚編みました。
もう一着、着分の在庫があるけれど、夏になったのでさすがに躊躇しました。

そこで細い糸で薄手のセーターを編むことにしました。糸は、昨年誕生日祝いとして買ったAvrilさんのシルクカシミヤです。昨シーズン発売の糸で、200gずつあります。


10g315円(税込)もします。50gの玉巻きだとしたら、1575円(税込)。
会員限定のバースデー特典の30%OFF優待で買いました。
それでもお高い糸ですが、細いので必要量は少ないはずですから、セーター一枚のコストとしては納得の範囲かと…。

シルクカシミヤの色は13色。
半分はカラフルなラインナップですが、やっぱり地味で無難なグレーを買ってしまいました。

Isabell Kraemerさんのデザインを編むのは初めて。
このパターンは、ネックからトップダウンで、また袖も同時に編み出していくContiguousのデザインです。
ゲージが全く異なる糸を選んだので、Lサイズで編んで、XSサイズでの完成を狙いました。



パターンからの変更点は以下の通り。

  • 肩の増やし目は、パターン通りだと袖が細過ぎるため、適当に増し目を追加。増し目する箇所が袖の上の方に偏ってしまったようで、ちょっと肩のあたりがもたついています。よく見ないと気にならない程度ですが…。
  • 20段のボーダーでしたが、ゲージが異なるので28段に変更。
  • 裾と袖口は、2目ゴム編に変更。

上記以外は、パターン通りにまったりとメリヤス砂漠を楽しみました♪

ボーダーの糸替えが目立たないようにするための手順が書いてあったのですが、うっかり見落としてしまいました。外国語のパターンは、読むのに必死で細かい記述までは視界に入らなかったようです…。

出来上がってみての感想は、広めのデザインだったはずの衿周りの開きが小さいなぁ。ゲージ調整のためXLサイズで編みましたが、そのままだとゲージに比例して衿が小さくなってしまったようです。サイズが大きくなっても、衿の幅はそんなに大きくしないもんね。難しいな。


あと、使用したAvrilさんのシルクカシミヤは、思っていた通り薄手でよい手触りの仕上がりになりました。そして、暖かい。

ゲージは、4号針で25目36段。中細のゲージです。Avrilさんのオンラインショップでは合細に分類されていますし、糸長が50gで375mもあり、中細に比べたら薄い編地です。編んでいても中細に比べれば細いと感じましたが、このゲージなら着るものを編んでも私は苦になりませんでした。

出来上がりの重さも134gとびっくりするほど軽い。お高い糸でしたが、この糸量でできあがれば一着3000円ほどで出来上がる計算です。

完成後、一度水通しを兼ねて洗ったら、少し縮みました。縮絨したということかな…。すかすかしていた目が少しつまり、やわらかいウールの風合いが表に出てきた感じがしました。シルクカシミヤという糸名ですが、シルクもカシミヤも10%ずつで、80%はウールですものね。

薄手で暖かい着やすいデザインのセーターになりました。よい糸を使ったという満足感もあります。長く着れそうな一枚になりました。

2013年11月25日月曜日

[FO] Schwanengesang (白鳥の歌)

嶋田俊之さんの著書『ニット・コンチェルト』から2作目のプロジェクトです。
編んだのは、初夏。保温性の高いフェアアイルを編むには、ぎりぎりの季節でした。いや、普通の人はこの暑さの中、編まないと思いますけど…。

この本の使用糸は、色とグラム数しか書かれていません。長年のリサーチでJamieson & Smithの糸だとは判っていました。でも、Jamieson'sの在庫糸を消費せねばなりません。無染色のラインナップから5色を選び、編み始めました。

Swatchは滅多に編まないずぼらニッター。いきなり、後からほどける作り目をして5cmほど編んだとき、「あれ?」と思いました。フェアアイル柄が思っていたよりもくっきり白く目立つのです。本の写真は、柄が煙ったようにMCとCCが馴染んで良い感じに見えます。Ravelryで他の方が編んだ作品の写真を見ると、Jamieson & Smithの糸で編まれた方はJamieson'sほどくっきりはっきりではないように見えました。そして、本には写真の作品は、手紬の無染色のシェットランドヤーンだと書いてあり、Jamieson & Smithでもないのです。
はてさて…。
一晩考えて、結論は続行です。だって材料は揃っているんだもん。

自分サイズになるように調整し、289目でCO。(本では337目)
リブは後から編むので後からほどける作り目です。
ウエストシェイプを入れました。
見頃、袖2本をそれぞれ脇まで編んで合体し輪編みに。
ラグランスリーブにしたので、脇から先はどんどん目数が減っていきます♪


同じ模様は2つとないデザイン。
とは言っても、上下対称の柄のみなので、フェアアイル柄を半分まで編めば残りの半分は編み図を見なくてもびゅんびゅん編めました。
ラグランスリーブに変更したせいで、袖丈が短くなり、フェアアイル柄が足りなくなってしまいました。そこで、『岩の上の羊飼い』から模様を一つ拝借し、袖丈を伸長。これで同じ模様は繰り返さないルールは守ったつもりです。


編んでいる途中、友人からアクセサリー作りに誘ってもらったのをきっかけに10日以上中断しました。編み物以外に浮気するというのは、人生で珍事と言ってもいいくらいの出来事。メインの趣味は編み物ですが、編みながらアクセサリーのデザインを考えるのもいいですね。

2013年8月17日土曜日

[FO] 早春

ten oldさんの本『ten old Fair Isle BOOK vol.2』から2作目。『早春』です。
この作品は、2年前の展示会『もようあそび』コレクションで発表されたベストを配色を変えてデザインされたカーディガンです。

糸玉を並べただけでも、色にわくわくさせられます。


使用糸が在庫にけっこうありました。また、在庫を優先するために空色、こげ茶、ベージュは代替色にしています。

うちのシェットランドヤーンの在庫は、Jamieson'sが多いです。これ以上、在庫を増やさないために、J&Sの糸はできるだけJamieson'sの在庫から代替色を探しています。そんなときに役に立つサイトが『Jamieson & Smith Cross-Reference Charts』というページです。今回も代替色を探すのにお世話になりました。がしかし、完全に色が一致するわけじゃないようです。J&Sは2000年代半ばに、大量の廃番色を出しました。その直前の糸の見本帳を持っているのですが、Jamieson'sの見本帳と突き合わせてみると、「ちょっと違うんじゃない」ということが度々あります。今回、空色は素直にサイトの代替色を使用しましたが、こげ茶は違う!と思い、別の色を選択しました。

今回もデザインは、ラグランスリーブに変更し、ウェストシェイプを入れました。

ラグランの減目は、おしゃれ工房10月号/2001のジップアップカーデ(きゆなはれるさんデザイン)をゲージ変更して利用しています。とは言っても慣れてきたので、たた&たた夫さんの実寸方眼紙にフリーハンドでカーブを描き、減目の線をカクカク書き込んだだけです。ニットだから多少ずれてても大丈夫!と言う大雑把な性格~。ラグランの減目の真ん中には、裏目を一目地色で編んであります。これはEunny Jangさんの『Autumn Rose Pullover』から拝借しました。デザインと共にラグランが伸びにくくなるのかなぁ、と思っています。

勢いよく編んで出来上がりました。




ちょっと寄らないと、柄がよくわからない…。


衿周りは、スティークやW&Tで高低差をつけました。


柄のアップ。こっちの柄の色使いが好き。

前の記事で「またten oldさんに本を出して欲しい」と書きましたが、補足です。本じゃなくて「パターンのみ」の販売でもいいです。キットじゃないと、シェットランドヤーンは、普通の手芸店で販売していないから無理かなぁ。「パターンのみ」の販売なら、外国のニッターさんも買いやすいと思うんだけど。

2013年8月16日金曜日

[FO] 花畑

今年2月のten oldさんの展示会。私が行った日、この『花畑』は入口入ってすぐ右手に展示されていました。
ten oldさんの展示会は日によって作品の展示位置が違うかも…です。2011年の展示会は諸事情により2回見に行ったのですが、作品の展示位置が変更されていました。

2011年の展示会では、snow-snowのベストのキットを注文しました。初めて見るフェアアイルの、ten oldさんの作品の数々。今まで見たフェアアイルとは色合わせも柄の配置もどこか違う作品たち。とても手ぶらで帰れる気持ちではなくなっていたのです。
今回は、展示会に合わせて発売された本を購入し、家へ帰ってからどれを編むかじっくり考えてから決めました。とは言っても前回も今回も会場で一番最初に目を引いた作品を選んだんですけれども。

糸は、全体的にくすんだ落ち着いて色の糸たちです。数色は在庫糸で間に合いました。持ってない色は前作・Marinaで決行したJamieson'sで補給作戦で一緒に注文。送料がかかるので、ある程度の量をまとめて注文しないと割高感があるのです。だから、あと2作品分買ってあります。(汗)

元のデザインは、クルーネックのプルオーバーでした。衿をヘンリーネックに、袖もラグランスリーブに変更。少しだけウェストシェイプも入ってます。
snow-snowを編んでからヘンリーネックブームです。
ラグランスリーブは子供っぽいと感じる時もあるけれど、自分の体形に合っている気がして好きなデザインです。また、フェアアイルはラグランスリーブが合っていると思うのです。見頃と袖2本を脇まで編んでしまい、脇から先は合体して輪編みでぐるぐる編めば、見頃と袖の柄も揃います。伝統的なフェアアイルの編み方をすれば、もたついてしまう脇の下もすっきりします。ただ、一つ問題があります。見頃よりも袖丈を長くする場合、袖をどの模様から始めるのか悩むのです。前作・Marinaは、柄が大きかったので、中途半端に模様を足すことを諦めてリブを長くすることにしたのでした。
そうそう、ヘンリーネック+ラグランスリーブにした理由は、もう一つありました。
『脇の位置 = ヘンリーネックの始まり』
になるようにしたのです。糸替え位置がヘンリーネックのスティークになるように。

見頃も袖も、後からほどける作り目でCO。脇まで編んでからリブを編みました。そのあと、見頃と袖を一緒に編みながら、ラグランの減目。前身頃の衿ぐりは、スティーク使用。後ろ見頃の衿ぐりと袖の終わりには、W&Tで高低差をつけています。

色合わせの楽しさに一気に編み上げました。


うまく色が出ません。


こっちの方が近いかも。
秋に屋外でちびっこカメラマンに撮ってもらおう。

本は、やはり良いですね。
体形に合わせて一回り小さく作ると、キットは糸が余ります。本なら在庫糸も勘案して必要な分だけ糸を買えます。本のきれいな写真を参考にして、アレンジの妄想も広がります。

ten oldさん、次の展示会のときにも本を出して欲しいです。できれば、フェアアイルの柄のパターン本も。2011年の展示会では、会場の隅にかごいっぱいのSwatchがどんっと置いてありました。宝の山です。その一部でも良いので、書物の形になったらいいなぁ。

2013年7月25日木曜日

[FO] Marina

完成したのはGW前。
Alice StarmoreさんデザインのMarinaです。全22色のフェアアイル。
フェアアイルニッターなら一目惚れ間違いなしの一品です。でも、Alice Starmoreさんの鮮やかなカラーワークは、お顔にメリハリのある外国の方ならばさらりと着こなせますが、アジア人、特に見た目年齢不詳の私のような若造(見た目だけ…)には無理なのでございます。しかし、母世代が着ると全く派手ではありません。しかも、母は大喜びで着てくれます。時々、気に入った親戚にあげてしまい、「もう一枚編んでくれ」と言います。だって、タダだもん…。


Marinaが載っている『The Scottish Collection』という本は、Amazon.comで数100ドルで販売されているプレミア本になっていて全く手が出ません。Raverlyにはもう一冊、このパターンの掲載本が記載されていました。『This morning WOOLCRAFT』という本でAmazon.co.ukでただみたいな値段で販売されています。送料込で600円台で入手した記憶があります。この本からはMarinaしか編まないけど、外国のパターンを単品で買ったのと同じくらいの値段で買えました。

『This morning WOOLCRAFT』にはVネックのカーディガン(2サイズ)だけ載っていました。『The Scottish Collection』にはプルオーバーやらキッズ用やらいろいろ載っているようです。Raverlyの先輩方の画像を参考に、今回はヘンリーネックでラグランスリーブのプルオーバーにデザインをアレンジして編むことにしました。

衿のラインとラグランの減目のデザインは、おしゃれ工房2001年10月号に載っていたきゆなはれるさんデザインの作品から拝借してきたものです。ラグラン線が直線ではなく緩やかにカーブしていてきれいな仕上がりになります。レディースのフェアアイルにはいつもウェストシェイプを入れますが、今回は諸事情により入れませんでした。3サイズのピークは真ん中のサイズにあるんだもん…。いらん、いらん。

本に指定糸の明記はなく『Shetland jumper weight』とあり色名とskein数が載っていますが、『Alice Starmore Scottish Campion』です。今は廃版の糸ですが、『Jamieson's Spindrift』と同じ糸です。こちらのページにあるCross-Reference Chartsを参照して糸を用意しましたが、一部一致する色がなく代替色になっています。Coralという色もそんな色の一つで、代替色が気に入らずJamieson & Smithの129番にしたいところだったのですが、J&Sの方も廃版色になっていて妥協してSpindriftのFuschiaにしました。Fuschiaは蛍光ピンクという表現が当てはまる派手色で最後まで気に入りませんでした。完成品になるとそれほど気になりませんでしたけど。

着れないけれど、編むのは楽しいAlice Starmoreさんの完成着画。


写真で見ると、年配の人にはラグランスリーブよりもセットインスリーブの方が良かったかもしれません。でも、フェアアイルはラグランスリーブの方が楽なんです。見頃も袖も一緒にずっと輪で編めるから。柄も合うし。編む側の事情により、次回もラグランでっ。

しかし、強引なラグラン作戦は一つの問題を引き起こしました。Marinaはフェアアイルの模様が大きいため、ラグラン部分で見頃と袖の模様を合わせると袖口の模様が中途半端になってしまうのです。本来のデザインは、見頃よりも袖口のリブの方が短いのですが、袖口のリブの長さをびよ~んと間延びさせることで必要な袖丈を確保しました。

あと、参考にしたきゆなはれるさんのデザインは衿が浅めです。そのため、衿周りのリブが少し立ったような感じになりました。試着した母から「こういうデザインなの?」と尋ねられ、「いえ…、偶然です」と。母は、その偶然のデザインが気に入ったようで一安心です。

糸は本の通りの数量を用意したのに2色だけ、しかも1~2gだけ足りない色があり、追加購入しました。もちろん2玉だけ買うはずもなく…。買った糸は、以降の作品へと続きます。その作品の詳細は、また次の機会に。

2013年7月24日水曜日

近畿編針 SWITCH

輪針の愛用者です。
最初はクローバーさんを使っていましたが、切替輪針に出会ってからはもっぱら近畿編針さんのSWITCHで編んでいます。竹編み針が好きなのでクローバーさん→近畿編針さんという変遷を辿りました。クローバーさんの2号以下の輪針は先が金属っぽいものしかないので仕方なく使っていたのですが、するすると糸が滑ってしまい私の手には合わなかったのです。クローバーさんの輪針は既にコンプリート状態だったので、最初は近畿編針さんでは硬質竹輪針22cmのみを買い増しして頑張っていました。

竹製の細い輪針といえば近畿編針さんです。強度を考えてか他メーカーでは、細い号数の生産がなかったり、金属だったりします。近畿編針さんの切替輪針・SWITCHはUS規格のサイズ設定ということで二の足を踏んでいましたが、一度使ってみると便利で手放せなくなりました。フェアアイルを編むのに近畿編針さんの細い切替輪針はぴったりだったのです。(人によってはフェアアイルは金属針!という方もいるかもしれませんね。)


近畿編針さんの細い規格の切替輪針のケーブルはとっても細いものでした。私も編んでる途中でケーブルの付け根からぷっつり切れてしまったことが2回あります。それでも使いやすさからケーブルは消耗品と割り切って予備まで買って愛用しておりました。

ところが昨日、持ち合わせていない号数の針を購入しようとお店のページを開くと、「ケーブルの規格が変わるよ。旧規格(M1.6)の商品は在庫限りだよ」との説明が赤い字で目立つように表記されているではありませんか。ケーブルを太くし強度を上げるためのようです。うぅ、ショック。近畿編針さんもけっこうコンプリート済みなのよ…。
新規格(M1.8)の針は旧規格(M1.6)のケーブルにつなぐ手段がありません。幸い欲しい号数は旧規格(M1.6)にありました。でも、新規格(M1.8)には私が欲しかった12.5cmの長さの針が新商品として発売されているのです。欲しい~。でも全部ケーブル買い換えなくちゃ新規格(M1.8)の針は使えない~。


と、ぼやいてはおりますが、以前から気づいていたことがあるんです。ケーブルがぶっち切れて買い増しした時に「あれ、ケーブルが前より太い」って。さらにケーブルの接続部分にはジョイントコンバーターみたいなのでついているぞ、って。切り替えるときにジョイント部分を外してしまったことがあるからなんですけど。ジョイントをはずすと旧規格(M1.6)よりも大きいネジの規格が現れます。これって旧規格(M1.6)のケーブルでも最近の物はジョイント部分を外せば新規格(M1.8)の針がつなげられるのでは…!? お試しするには新規格(M1.8)の針を買ってみなければなりません。近畿編針さんは丁寧な会社だから電話すれば親切に教えてくれるかもなぁ。はてさて。

2013年6月21日金曜日

[FO] Der Hirt auf dem Felsen (岩の上の羊飼い)

春になり、いろいろなことから解放されて編める環境が目の前に広がりました。
最初に編もうと決めたのは、長年編みたいと思いつつ編むことが出来なかった嶋田俊之さんデザインのフェアアイル。編みたいストレスが溜まった気持ちを落ち着けるために、袖がない早く完成できるベストをチョイスです。この『岩の上の羊飼い』が載っている『ニット・コンチェルト』という本は、使用糸が明示されていません。シェットランドヤーンで~、何色で~、何グラム~という記述だけ。色あわせに自身のない素人は編むのに二の足を踏んでおりました。

少しくらい本の写真のイメージと違ってもいいじゃないか、と納得が行くくらい気持ちを長期熟成しての色選びが始まりました。情報収集の結果、Jamieson & Smith(J&S)の糸らしいということが判りました。でも在庫糸はJamieson'sが多いので、在庫中心で。

編み始めると同じ模様が一つもないせいもあって、次々柄が出てくるのが楽しくて手が止まりません。完成まで一気に駆け抜けた感じでした。


完成してみると、手が緩かったようで思ったよりも大き目の仕上がりです。それ以上に気になるのは衿ぐりが小さいこと。本の通りに編んだのだけど。サイズ的にメンズの作品だと思うのですが、小柄な私が試着しても頭が通りにくい。着る人(父)は衿のあるシャツを下に着ることが多いと思うのですが、シャツの衿はベストの衿の中に窮屈そうに納まっているのです。もりもりに盛り込んだフェアアイル柄の面積を最大限に取るためにこんなに小さな衿のデザインなのかしら…。


ten oldさんのベストを編んでから、ベストには肩下がりをつけています。今回もそこだけ本と変えました。アースカラーで派手な色は一つもないのに、総柄のベストは賑やかな印象です。写真のモデルさんに「着るなら編もうか?」と尋ねると、派手な服はお嫌いなのでお断りされてしまいました。そうだよね、このベストを着こなすには我々はまだ若すぎるのです。そんな印象。

着る人(父)はとても満足そう。そして着る人の隣にいる人(母)は目ざとい。ハンガーに掛けてあるベストを眺めて「全部、柄が違うじゃない!」と悔しそうにつぶやいておりました。自分の物じゃないからです。そうおっしゃいますが、お母様にも一着持参いたしましたでしょう…。その作品は、次の機会に。

2013年5月21日火曜日

まきまき

GWに実家に眠っていたものをもらってきました。



糸巻き器、いわゆる『まきまき』です。



ロイヤル工業製のようです。私が小さい頃から家にあり、半世紀近く前の物と思われます。母は昔、中細のカセ糸を巻くのに使用していましたが、今は引き出しいっぱいの玉巻糸で2年に一着くらいのペースで編んでいます。もう不要でしょう。快く譲ってくれました。

かせくり器もあったけど、金属製。うちには人間かせくり器が二人いるし。物は少ない方がいい。欲しくなったら頂戴って言おう。

机に固定する器具はなくなっていました。ハンドルはぐっと本体に押し込むようにして回さないと、どこかの歯車の噛み合わせが悪いようです。でもまだ使えそう。まずは少しだけ残ったコーン巻を巻きなおしてコンパクトにしたいな。

2013年5月20日月曜日

[FO] vest

前の投稿のfair isle pulloverでメインカラーにしたグレーの糸は、コーン巻のシェットランドヤーンでした。昨年秋にJamieson and Smithから購入したものです。糸が届いて間もなく「スーツの下に着るベストが欲しい」と寒がりの相方が言いました。まとまった量で会社に着ていける色の糸はこのコーン巻しかなかったので、届いたばかりの糸でCOした次第です。

パターンは、Raverlyで見つけたクローバーさんのフリーパターンを使用。ゲージが全然違うので、ゲージの再計算をしました。男性ものなので脇は直線ですし、V-Neckも直線の減目でしたので、適当に…。袖ぐりの減目はカーブでしたが、これも野生の感で適当に…でした。

かなり適当でしたが難しいパターンではないので、注文主が冬中愛用してくれる一品に仕上がりました。

両脇に一目ゴム編みのリブが袖ぐりまで続いていて、ほど良く体のラインに沿います。多少、着ている本体の幅が増減しても格好が付くかしら。今回使用したシェットランドヤーンはゴム編みの目が綺麗にでる糸ではありませんでした。スーツに合わせて着るものですから、ゴム編みが綺麗に出る上等なストレートヤーンを選択した方が良かったんだな、と完成後に思いました。しかし、シェットランドヤーンは暖かい!寒がりさんにはこの糸で良かったんです、きっと。

このvestの完成後、前の投稿のfair isle pulloverを編みました。vestに使用したコーン巻はそもそもfair isle pulloverのためにSwatchまで編んで購入したものでした。vestを編んだためコーン巻だけでは足りなくなってしまいましたが、在庫があったので事なきを得ることができました。完成したvestとpullover以外に残ったものが一つ…。

コーンです。
すごく頑丈。紙ごみで出したいけど潰せない。

そうそうJamieson & Smithのコーン巻はとてもお得でした。日本から注文すると非課税なので20ポンドちょっとで買えます。25gの玉巻と比べると半額でした。コーン巻は500gもありますから20玉分。全部使い切ると大きな達成感です。

2013年5月9日木曜日

[FO] fair isle pullover

今年の冬、唯一のProjectとなりました。
十うん年前に編んだジップアップのカーディガン。両肘に穴が開きました。シェットランドヤーンを2本取りにして編んだもので、暖かさ、ジップアップの機能性にご本人は大変満足して毎冬いっつも着ていたので、致し方ありません。これまでも何度も修理していたので「新しいものを編もうか?」とたずねると、「同じものが欲しい」との返答でした。

編む方としては違うものを編みたいので、穴の開いたカーデの編み図をフェアアイルのヘンリーネックのセーターに変更。元々の編み図は、おしゃれ工房2001年10月号に載っていたきゆなはれるさんデザインの作品です。ゲージが全く異なるため、たた&たた夫さんの実寸方眼紙を使用してカーブ部分の減目を再計算しました。

ベースとなった作品はラグランスリーブなのですが、ラグランの減目が直線ではないのです。日本の編物作品っぽい洋裁ベースのカーブしたラグラン線のデザインは、作った人にしかわからないかもしれませんが、見た目も着用したときも満足度が高いです。我流の自分ではデザインできないので、プロの方にはお手本になる美しいラグランカーブの作品をたくさんデザインして欲しいな。ラグランラブなんで。
減目の再計算は、このラグランカーブと衿ぐりのカーブに行いました。

フェアアイルの柄は2種類のパターンから拝借してきたものです。
全体に配置した雪柄模様は、「Folk Knitting in Estonia」という洋書に載っていた「Anu's Mittens」というミトンのデザインから。
袖と身頃の裾の鹿模様は、フリーパターンの「Frolicking Deer Hat」という帽子のデザインから。

鹿模様は、身頃の目数に合うように鹿と木の配置と数を調整しました。
着画を見ていて思うのですが、このような左右のある動物柄は、セーターの正面から見たときに動物同士が向かい合わせになるように配置するものなんじゃあないだろうか…?着ているご本人はこのような些細な事象に無関心な方なので、この疑問は闇に葬ろう…。また動物柄を編むことがあったら、そのときこそは!

2013年5月8日水曜日

Jamieson'sで補給作戦

編みかけのフェアアイル。本には1玉と書いてあったけど、ぎりぎり足りない色が出てしまい買い増しすることになりました。



本当に必要だったのは、手前に映っている3玉のみ。
イギリスの本家サイトからの購入だったため、送料との兼ね合いでそこそこ数を購入しないと一個単位の価格が高くなってしまう。これから編みたい作品のことを考えて、結局37玉購入しました。これで家の在庫糸とあわせて3作品が編めるはずです。

いつの間にか価格が一玉0.1ポンド値上がりしている気がする。Royal Mailの送料もこの4月から上がったらしい。そして、円安。これまでよりも割高感を感じる買い物でした。とは言え、1ポンドが260円だった頃を考えると、とっても安いんですけれど。

注文したのは4/19、届いたのは4/28でした。GWの前半でしたが、国際郵便の小包は特別扱いらしく休日でも配達してくれました。前日に編みかけのフェアアイルは編めるところまで編んでしまい、注文した糸がこないと先に進めない状態でしたので、届けてもらえて良かったです。

2013年3月16日土曜日

Avrilの糸でSwatch

Swatchの読み方が解りません。といういかカタカナ表記が…。外来語だからしょうがないのですが、スウォッチかな?スワッチかな?と迷い、英語で書けばいいじゃん、というところに落ち着きました。

昨年秋に10gずつお試し購入した6種類の糸たち。Swatchを編んでみました。
左下の茶系の糸から時計周りに、ドネガルツィード、ベビーキャメル、ラムリネン、ブルー系は紬糸、黄緑はスペック、そしてシルクカシミヤです。メリヤス編みの編地がきれいに出る糸が好き。そして、薄く軽く仕上げたい。その基準で今回気に入ったのは、スペックとシルクカシミヤでした。

縮絨とか加減がよくわからないので、「出来上がったらエマールでおしゃれ着洗い」という我が家の標準的仕上げを施し、ゲージ取り。ともに一本取りです。
スペックは、US2½(3.00mm)の棒針で32目37段。
シルクカシミヤは、US4(3.25mm)の棒針で27目36段。

Avrilさんは会員になると、誕生日とその翌月、一回だけ30%OFFで購入できる特典があります。写真ではありますが糸の見本帳もらえることと、その特典が目的で会員になりました。いろいろな糸をちょびっとずつ買ってSwatchを編んだのは、30%OFFで購入する糸を選ぶという目的もあった訳なのです。

そして、購入したのはシルクカシミヤのL.グレーとD.グレーを2色、190gずつ。10g315円。30%OFFじゃないと買えない糸でした。
これで、前々から編みたかった2色ボーダーパターンの
on the beach
driftwood
を編もうと思っています。今更だけど、2色とも同じ量を買ってしまって片方だけ足りなくなったらどうしようかな…。余り糸が出ないようにぎりぎりの量を狙ったのが吉と出るか凶と出るか。

もう一つの気に入ったスペック、は編みたいものが決まったら、色を選んで注文しようと考えています。

今回の購入でまた10gの小さな糸だまを買ってしまいました。オーガニックコットンの色は(05)グリン。このちょこっと買って試し編み、楽しいです。

2013年2月9日土曜日

ten oldさんの本 - ten old Fair Isle BOOK vol.2

昨日のten oldさんの展示会で購入した新しい本。『ten old Fair Isle BOOK vol.2』
A4サイズで2冊組です。掲載作品21点のうち、10点は着る物系のプルオーバー(セーター)、ベスト、カーディガン、8点が小物(帽子、ソックス、手袋やミトン)、残り3点がショールとブランケットという構成でした。着る物系で新作は3点。本の表紙にもなっている作品「No.138 スノーグース」と最近のten oldさんっぽい素敵なカラーワークの作品2点です。やっぱり新作が編みたいな。青メイン×ナチュラル系のカラー構成の「No.137 Logbook」も良いですが、昨日ギャラリー入ってすぐ右手に展示してあった「No.139 花畑」が編みたい。直接実物を見ないとわからない絶妙な色合いで「見にきてよかった~」と思わせる作品でした。

使用されている糸は、旧作はJ&S(Jamieson and Smith)が圧倒的に多かったのですが、新作はJamieson'sがメインになっていました。本の中で横山さんも触れていましたが、J&Sはたびたび廃盤色が出るので使いにくいのかもしれません。お値段も昨春からアップしてどちらのメーカーでも変わらなくなりましたし。個人で通販する際の価格は、ですけれど。私の在庫はJamieson'sの方が多いので好都合かも…。ごそごそ。

それから、今回の展示会のパンフレット。
A4サイズの紙を半分に折ってあります。本に未掲載の着る物系の新作4点も含め、展示されていた作品が載っていました。2011年の展示会の時は、展示会終了後、ten oldさんのサイトで毎月一点ずつ展示会の作品が発売されて行きました。今回も同じようになるのかな。

2013年2月8日金曜日

ten oldさんの展示会 - Fair Isle レシピ

冷たい北風に負けずに電車に乗って新宿へ。
甲州街道をてくてく歩く。文化学園の前を通り過ぎて左折。ゆるやかな坂を下っていくと、最初に目に入るのはこの看板。
入り口脇にも看板があります。


この看板のパターンは新作のPullover。大き目の丸衿にデザインされたセーターです。
展示されている作品の多くは、今回の展示会から発売される本「ten old Fair Isle BOOK vol.2」に載っているものですが、本にも載っていない新作のカーディガンやセーターが4点ありました。ん~、この作品は本に載ってないのかぁ…、と思ったのは「モネ」という名前の新作カーディガン。今回、本を買うお金だけを握りしめてやってきたので、このキット購入はぐっと我慢。「着たところ想像するとちょっとかわい過ぎないか…?年齢的に…」などなど、自分に言い聞かせながら。

平日にもかかわらず、開場直後のギャラリーはすでに盛況。ten oldの横山さんの周りにはぎっしりと人垣が…。ぐるりの会場を一周し、残り少なくなったキットを横目で見ながら、お目当ての本を買って外に出ると、20分しか経っていませんでした。それでも、現物が見たい!という欲求は十分に満たしてくれる展示会でした。現物でないと伝わらない魅力がフェアアイルにはあると思います。また、新作ができたら東京でも展示会を開いて欲しいな。