2013年5月9日木曜日

[FO] fair isle pullover

今年の冬、唯一のProjectとなりました。
十うん年前に編んだジップアップのカーディガン。両肘に穴が開きました。シェットランドヤーンを2本取りにして編んだもので、暖かさ、ジップアップの機能性にご本人は大変満足して毎冬いっつも着ていたので、致し方ありません。これまでも何度も修理していたので「新しいものを編もうか?」とたずねると、「同じものが欲しい」との返答でした。

編む方としては違うものを編みたいので、穴の開いたカーデの編み図をフェアアイルのヘンリーネックのセーターに変更。元々の編み図は、おしゃれ工房2001年10月号に載っていたきゆなはれるさんデザインの作品です。ゲージが全く異なるため、たた&たた夫さんの実寸方眼紙を使用してカーブ部分の減目を再計算しました。

ベースとなった作品はラグランスリーブなのですが、ラグランの減目が直線ではないのです。日本の編物作品っぽい洋裁ベースのカーブしたラグラン線のデザインは、作った人にしかわからないかもしれませんが、見た目も着用したときも満足度が高いです。我流の自分ではデザインできないので、プロの方にはお手本になる美しいラグランカーブの作品をたくさんデザインして欲しいな。ラグランラブなんで。
減目の再計算は、このラグランカーブと衿ぐりのカーブに行いました。

フェアアイルの柄は2種類のパターンから拝借してきたものです。
全体に配置した雪柄模様は、「Folk Knitting in Estonia」という洋書に載っていた「Anu's Mittens」というミトンのデザインから。
袖と身頃の裾の鹿模様は、フリーパターンの「Frolicking Deer Hat」という帽子のデザインから。

鹿模様は、身頃の目数に合うように鹿と木の配置と数を調整しました。
着画を見ていて思うのですが、このような左右のある動物柄は、セーターの正面から見たときに動物同士が向かい合わせになるように配置するものなんじゃあないだろうか…?着ているご本人はこのような些細な事象に無関心な方なので、この疑問は闇に葬ろう…。また動物柄を編むことがあったら、そのときこそは!